disability Welfare Programs

障がい者福祉プログラム

障がい者福祉
プログラム

個人のニーズに合わせた包括的なサポートで障がい者の可能性を最大限に引き出し、自立や社会参加を支援

障がい者福祉についての考え方は、1960年代に生まれた「ノーマライゼーション」が大きな変革をもたらしました。

この考え方のもと、スウェーデンでは、障がいの有無、年齢、性別などに関わらず、地域社会での共生が重視されており、障がい者支援政策における最優先目標は、社会への参加です。

具体的な取り組みとしては、インクルーシブ教育、就労支援、補助機器の提供、バリアフリー環境整備などが挙げられます。

インクルーシブ教育

障がいを持つ児童と定型発達児童が同じ学校で学ぶことは一般的です。障がいを持つ児童が入学する際には、ニーズに応じて学生アシスタントなどが配置されます。また重度の知的障がいを持つ児童は特別学校に通います。特別学校の多くは、一般の学校と併設されて、行事や授業などで交流の機会が設けられています。、このように障害を持つ子どもたちが仲間と共に成長し、スキルを発展させ、最大限の可能性を発揮できるようにするための包括的な環境を創り出しています。

発達障がい児は社会にとって大きな課題である『不登校』の児童たちの中に多く含まれていると言われています。現在スウェーデンでは、学校環境、補助器具の進歩と活用、教員による指導方法等の支援により、発達障がい児たちが有意義な学校生活を送るための支援方法を実現しつつあります。精神的サポートは学校保健チームが重要な役割を担っています。

住宅

スウェーデンの障がい者の住宅支援のアプローチは、独立性、包摂、生活の質の向上を促進することを目指し、個々のニーズに合わせたさまざまな住宅オプションや支援サービスを提供します。そのため、重度の障がいがあっても、サポートを受けながら自宅で暮らすこともでき、必要に応じたバリアフリー環境整備も自治体の財政的支援を受けて、自宅に設置してもらえます。もちろんグループホームで暮らすこともできます。それほど重度でなはい障がいのある方の多くはグループホームで暮らしています。

就労支援

障がいのある人々が社会で活躍するために、デイケアセンター施設内での訓練から実際の企業でのジョブトレーニングまで、個々の能力、適性、希望に合わせたトレーニングや職業訓練が提供されます。そして障がい者雇用支援サービスを通じて、適切な雇用先の紹介や職場でのサポートも行われています。また、職場では、その職場に適した補助機器や調整が提供され、障がいのある人々が効果的に業務を遂行できるように支援されています。

スウェーデンは、企業に対し多様な労働力を雇用することを奨励しており、障がい者の雇用を促進するために雇用主に対しても財政的支援を提供しています。具体的には、賃金補助、雇用支援手当、税制上のインセンティブなどが挙げられます。

これらの支援を通じて、障がい者は社会参加と自立が促進され、インクルーシブ教育や就労支援により、生活の質が向上します。同時に、障がいのない人々にとっても、共感と理解を深める中での多様性、労働市場の多様性を通じた生産性向上、そしてバリアフリーな環境整備により、誰もが施設や公共スペースを利用しやすくなり、共に共生できる包括的で公正な社会が構築されます。また、障がい者の家族をサポートすることも障がい者福祉の一環として重要視されています。