歴史の授業で学ぶクリティカルシンキング:スウェーデン教育とイノベーションの関係



日本の高校・小学校の先生をストックホルム市内の高校へご案内しました。歴史の授業では『視点』をテーマに1917年ヨーテボリ市で起きた飢餓に対するデモ事件を取り上げていました。
この事件について政治的思想の異なる3つの政党が発行する雑誌の記事を読み、どの記事がどの政党の機関紙か。記事のどの文章を読んでそう確信したのか。また、この事件は誰の責任だと思うか?などと先生が質問し、生徒たちは活発に発言、ディスカッションをしていました。
のちに生徒たちに話を聞くと『知識として覚えるための歴史はすでに中学校で習った。高校では歴史を通じて何を学ぶかを掘り下げて勉強している』とのこと。
スウェーデンでは小学校からクリティカルシンキングを身につけることが重要視されています。この歴史の授業のように、ただ覚えるのではなく、自分で考えながら本質を把握し、問題を見つける。このようにしてスウェーデンの学生はクリティカルシンキングを養っているんですね。
クリティカルシンキングの5つの要素:
- 正しい情報を集める習慣をつける
- 前提を疑う
- 自分の考えに偏りがあることを意識する
- 事実を基に発言する習慣をつける
- 事実と意見を区別する
クリティカルシンキングとイノベーションの関係性
イノベーションは単なる「新しいアイデアの創出」ではなく、戦略に裏打ちされた「実社会での価値提供」へと成熟しています。その過程で、クリティカルシンキングの重要性はますます高まっています。
なぜイノベーションを進めるにはクリティカルシンキングが必要かというと、この力がなければ、せっかくのアイデアも方向性を失いがちだからです。しかし、批判的に考えることで、アイデアを何度も見直し、より良いものへと進化させることができます。質問して分析し、新しい発想を生み出し、それをまた見直して洗練していく。このプロセスを通じて、イノベーションは少しずつ形になっていくのです。
スウェーデンのイノベーション力は、こうしたクリティカルシンキングを教育の中で育むことで培われています。
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