資料請求フォーム

おすすめの視察・研修プランをご希望の方は
フォームをご入力ください。

資料請求いただきありがとうございます。担当者よりご連絡申し上げますので少々お待ちください。
送信トラブルが発生いたしました。お手数ですが、kayo@swedishqualitycare.comまでメールにてご連絡いただけますと幸いです。
Thank you! Your submission has been received!
Oops! Something went wrong while submitting the form.
EMIL'S NORDIC INSIGHTS
Category

スウェーデン福祉実習体験記 ― ノーリフトが教えてくれた「大切にし合うケア」

ノーリフトポリシー(介護者が「押す・引く・持ち上げる・ねじる・運ぶ」といった人力のみでの介助を原則禁止し、福祉用具を活用して安全なケアを行うこと)で、利用者も介護者も無理をしない介護の方法を本で知り、リフトを人の手で行わないというのは、冷たいイメージがあり、手で行った方がぬくもりを感じられて良いのではないかと考えたこのお客様は、リフトを学ぶためにスウェーデンにやってきたそうです。認知症高齢者特別住宅とホームヘルプサービスの実習に2週間ご参加されています。ホームヘルプサービスの実習後にお話を伺いました。
11/14/2025

まず、今日のホームヘルプサービスの実習はいかがでしたか?

私は施設で勤務しており、入居者さんが「うちに帰りたい」とおっしゃることがあり、やはり自宅でケアをできることに関心がありました。またスウェーデンの暮らしぶりを見てみたかったので、今回ホームヘルプサービスの実習を1日取り入れてみました。

今回訪問したのは高齢者5名で、日本であれば施設に入居しているレベルの介護が必要な方もお見受けしました。驚いたことは、あるお宅ではご本人がご在宅でないにもかかわらず掃除や洗濯をし、別のお宅ではランチをご一緒し、最後のお宅ではお茶を勧められるなど、仕事だけで行っているわけではなく、地域の生活を見守っているという感覚に陥りました。おそらく介護者と利用者さんの間に良い信頼関係が築けているからこそだと思いますし、だから皆さん安心して自宅で生活ができているのだと思いました。

また、利用者さん、職員ともに、様々な国のルーツを持ち、それぞれの母国語をもつ方々が共存し、一緒に働いている。その経験をできたことがとてもうれしかったです。スウェーデンの北部出身の利用者さんなど、みなさんのルーツについてのお話しを聞けたことも大変興味深く、そして、どこのご自宅もインテリアや家具がとても素敵でした。観光だけでなく、生活の場からスウェーデンの経験ができるのは、介護職をしているからこその醍醐味だと感じました。 

 

リフトは認知症高齢者特別住宅で見ることができたかと思います。先ほど「リフトを人の手で行わないのは冷たいイメージがあった」とのことでしたが、いかがでしかた?

はい、今回伺った施設ではリフトも必ず職員2名で行い、声掛けをしながら行っていました。作業に繊細さがないとうまく入居者さんを座らせられないので、冷たいイメージが消えました。そして本当に職員が持ち上げる作業がないのです。また、PTさんは、ケアにリフトが必要かどうか判断する際、入居者さんのためだけでなく、職員の負担を考えてアドバイスされていることが印象的でした。そのおかげで1週間実習していますが、まったく腰が痛くないことに気づきました。

 

他に印象的だったことなどはありますか?

入居者さんが好きな時間にご飯を食べたり、間食ができることですね。私の職場では皆同じ時間に提供し、その他の時間に「お腹がすいた」と言われても、我慢をさせてしまっていることに気がつきました。

また、フィーカの文化や、(今回実習したホームヘルプサービスの職場では)金曜日に朝ご飯を一緒に食べるなど、職員同士のコミュニケーションの向上や、休憩しやすい環境が整っていることも大変印象的でした。

一方で、どこも介護の職場は人手不足であることは共通しているのだと知りました。朝の申し送りの際に「昨日は人手が足りず、シャワーができなかったので今日やりましょう」と話されていて、職員の負担を考え、その日できないことは次の日にやればいいという柔軟な考え方を知ると同時に、日本では、身体の清潔を保つシャワーだけでなく、リラックス効果も入浴も提供するという考えがあるので、そこは少し違うのかなと感じました。この経験から、日本だけが優れているのでも、スウェーデンだけが優れているのでもない。文化的背景なども考えた上で、何を選択することが最適なのかを考えること。また、答えは一つではなく、色々なアプローチがあるのだと学びました。

介護される人とする人、双方が「大切にする・される」という感覚をスウェーデンから日本に持ち帰りたいと思います。

 

インタビューを終えて

ホームヘルプサービスの実習で一日中走り回った後にも関わらず、穏やかな笑顔で丁寧にお話ししてくださったお客様。滞在先のホテルではスウェーデンの食事を作ってみたり、週末は精力的に観光を楽しまれるなど、学びも暮らしも全力で楽しまれているご様子が印象的でした。

この2週間の経験が、これからの介護の現場で新しい視点や力となっていくことを願っています。今後のご活躍を心より応援しています。

SQCでは、お客様のご希望に合わせて期間や内容をカスタマイズできるオーダーメードプログラムをご提供しています。オンライン・現地の両方に対応しており、おひとりから団体まで幅広くご参加いただけます。どんなことにチャレンジしたいですか?ぜひお聞かせください。ズームミーティングをご希望の方はこちらから

SQC高橋

関連記事:

スウェーデン福祉実習体験記 ― 言葉や文化の壁を越えたつながり

スウェーデン実習に参加して現場が変わったー 障がい福祉・就労支援の成功事例

私がSQCオーダーメードプログラムに参加した理由

この記事をシェアする
1700人以上の方が購読中1700人以上の方が購読中

SQC newsletter

スウェーデン最新福祉情報

スウェーデン最新福祉情報をお求めですか?

お求めですか?

SQCの今後のイベント情報や、日本ではあまり知られていないスウェーデンの社会的な課題に
対する事例など、スタッフが選りすぐったニュースをお届けいたします。

登録の際にはSQCの個人情報保護方針をお読みください。ご記入いただいた情報は、ご本人のご了承なしに第三者に渡されることはありません。
ニュースレターへのご登録ありがとうございます。
送信トラブルが発生いたしました。お手数ですが、kayo@swedishqualitycare.comまでメールにてご連絡いただけますと幸いです。
contact us

お問い合わせ

北欧での現地視察、研修、実習、またはオンラインセミナーに関するお問い合わせやご質問がございましたら、お気軽にご連絡ください。